半プロフィール
画家海野次郎の絵に出会ったのは、2005年の三鷹の画廊での個展でした。学窓のネットワークから案内があり出かけました。驚いたのは、水墨画がいわゆるイメージした水墨画とは違っていたことでした。この線はなんだろう、と思うくらいのインパクトと抽象で迫ってくる水墨の世界はなんともいえず、考えてしまうほどでした。
「間」なのかと思いを回らしながら。
海野次郎画塾に通うこと5年、「じぶつ」を見ながら水墨画を描いてみると、「間」は絵の構図の中の余白ではなく、その物との「間」であったりもします。と私なりの、思いです。描いていると頭で考えていたのとは違う変化に気がつくのです。
画塾では、茗荷、殻つきピーナッツ、流木、石、野のゆり、秋草、すすき、鯛、柳かれい、干し柿など、モチーフは多様ですが、ユニークです。それぞれと対話があるのです。
敢えて、ここで、山水、裸婦が中心にあるというのは、「人間とは、何なのか」という問いかけをしながら、常に自然や人との対話が彼の中に存在しているのではないだろうかと思います。根源的な問いなのではないだろうかと思うのです。